楽天モバイル無料サポータープログラムレビュー
色々とありましたが、いよいよ4月より楽天がMNO(移動体通信事業者)として正式サービス開始になります。
現実的に良い感じの着地点なのかなー pic.twitter.com/Bv3p9k5YqK
— なまず (@namazuchin) March 3, 2020
今回は無料サポータープログラムでの検証なので本サービスの時とは違った内容になる可能性がありますが楽天MNO(楽天はMVNOもやってるので楽天MNOと本記事では表記する)の使い勝手を書いていこうと思います。
結論
詳細を書く前に、楽天MNOを契約して問題ない人厳しい人の結論を書きます。
契約して問題ない人
「データ通信SIMとして昔のイーモバイルやWiMAX的立ち位置で使う予定の人」
そして家や会社が楽天MNOエリアでなおかつ通勤に地下鉄を使わない人はオススメサービスです。
契約したら厳しい人
- メイン回線にしようとしてる人
- 行動範囲に楽天MNOエリア外がある人
実際の使い勝手について
無料サポータープログラムがどういうものかは割愛します。100GBの通信と無制限の通話が無料で試せるくらいの認識で問題ないです。
今回は無料サポータープログラムでの楽天回線対応端末であるOPPO Reno A 128GB
と楽天回線対応端末ではないiPad mini5
、iPhone XS
で試して見ました。
楽天側が推奨していない端末で使用する場合は完全に自己責任になるので、当記事は当該端末の利用を推奨するものではありません。
初回アクティベート
はじめて楽天MNOのSIMカードを起動する際は必ず楽天回線対応端末を使いましょう。ここで非対応端末に入れると事故率がかなり高いです……
楽天回線対応端末でLTE通信ができて、通話もできることを確認しましょう。
通信速度
早速新宿駅のホーム上で回線速度をチェックします。
かなりの速度が出ました。また楽天MNOの利用者が少ないので電波が入ればとても良い速度が出ます。(上りの速度が出過ぎてて逆に怖い)
3月初めの時点で山手線の線路沿いなどは満足に高速通信ができるようになっています。とくに他のキャリアだと速度が厳しい山手線原宿〜代々木間も安定して高速通信ができました。
エリア
楽天MNOエリア
楽天MNOの電波帯は1.7GHz〜1.8GHzのバンド3のみとなっています。実際新宿駅ホーム上でもBand3以外の楽天電波は出ていません。
このBand3は旧イーモバイルでも利用していた帯域なのでイーモバイル利用者であれば当時の電波入り具合を思い出していただければ近しい結果になります。(まだ楽天は都内でもアンテナ整備中なのでそれより狭い感覚がより近いと思います)
肌感ですが山手線内側の屋外であれば現在は概ね圏内になっています。山手線外側の23区外では一部圏外もありますが日々アンテナが増えているので徐々に解消されてきています。
2月から楽天サポーターをやっていますが報告した圏外フィードバックはしっかり反映されていて日々アンテナ増強を実感として得ています。
auエリア
屋外は急速にエリア化が進んでいますが、屋内は厳しいです。Band3はプラチナバンドではないので屋内まで飛びづらいですし、屋内局の整備もまだまだです。
楽天MNOが圏外になってしまう屋内、地方ではauのエリアを使用しています。楽天側がパートナーエリアと言っている部分で正式プランでは月2GBの制限が付きます。
地方に行かないから大丈夫かといえばそんなことはなく、商業施設屋内、地下鉄、高層ビルでは基本的にauの電波を利用します。
前述の結論部分で地下鉄通勤していない人をオススメとしたのは地下鉄ではauになるので月間2GBしか使えない事からきています。
月20日の通勤中、2GBの通信で抑えるのは非常に厳しいと思います。
auエリアではBand18/26の800MHz系のみ使えるようです。不感地帯対策であり速度対策ではないので飛びやすいバンドのみを対象にしているのかと思います。
CA(キャリアアグリゲーション)で別の電波帯を一緒に連れてきてくれる事があるようです。(当方未確認)
800MHz帯は飛びやすい反面、利用者が集中しやすいのでCAが使えるととても嬉しいです。地下鉄で800MHz帯のみはかなり速度面でお辛い……
参考までですが、高層階でのauエリア速度が下記です。
実用上はまったく問題ない速度です。
残念ながら前述のとおり、バンド42辺りの高速な電波は拾えないので10〜50Mbpsくらいの速度と思った方が良さそうです。
エリアまたぎ
楽天MNOエリア、auエリアを跨ぐ際に数十秒程度通信不能の時間ができてしまいます。
アンテナピクト表示ではどちらのエリアもRakutenなのですが、そもそもコアネットワークが違うのでエリアを跨げばIPアドレスが変わります。また通話も切れます。
そのため地下街から地上にでると一定時間必ず通話通信ができません。これは楽天対応端末では幾分ましですが非対応端末では1分程度通信できないこともあります。
会社や家が楽天とauの境界にある場合はまともに利用はできないと思います。
これがメイン回線にしてはいけない一番の理由です。電話さえ切れてしまうので携帯電話としての根本的機能に問題があります。
今どの会社の電波を使っているのか
楽天曰くパートナーエリアでのローミングと話していますが、普段一般的に使う海外ローミングとは大きな違いがあります。
それはローミングエリアでもアンテナピクト表示がRakutenである事です。
海外ローミングであれば契約はdocomoでもアンテナピクトに出るキャリアは現地のキャリア名が表示されるので今使っている電波が何処の会社のものかわかります。
しかし楽天MNOでは専用アプリを開くか、今拾っている電波帯を見るかしないとわからないため意識せずにローミングエリアで2GBを使ってしまう事が頻発すると思います。
androidでBand固定できるスマホを使えばもしかしたら楽天MNOのみで運用もできるかもしれません。
まとめ
以上で結論の繰り返しになりますが「データ通信SIMとして昔のイーモバイルやWiMAX的立ち位置で使う予定の人」以外にはあまりオススメできません。
ですが今申し込めば一年間は無料なので、とりあえずMNPではなく新規発行で申し込んで使ってみるが良いと思います。失う物は何もないですからね。
使った印象としては楽天MNOエリア内で動いてなければ非常に快適です。本記事も楽天MNOの電波を使用しながら書いています。
iOSで使えるのか
物理SIMカード
楽天MNOの品質については以上終わり、ここからはiOS端末で使ってみた話です。
XSや11等最新の端末ではSIMを入れればそのまま使えます。テザリングを行う場合はAPNの入力が必要なようです。APNはTwitterなどで検索すれば出てくるので各自の判断で入れてください。
auと楽天MNOのエリアを跨ぐときに復帰が遅いなーと思うことはありますがそれ以外は至って普通に使えています。
iPadで使うとiPhoneより受信感度が良いのでより楽天エリアでの使い勝手が良いです。
eSIM
楽天MNOはeSIMにも対応しています。現状eSIMの動作保証端末はRakuten Miniだけですが、同じQRコードでiOS端末でも利用可能です。
現在eSIMは再発行手数料無料なので気軽に複数端末でeSIMを移動できます。(他のキャリアも是非追従してほしい仕様です。)
eSIMを利用してDualSIMにしておけば気軽に通信先を切り替えられるのでオススメの運用方法の1つです。
現在私はこの運用で移動中はYモバイル、喫茶店などではRakutenと切り替えて使っています。