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令和5年最新版 自宅ネットワークまとめ

令和5年最新版 自宅ネットワークまとめ

これから自宅のネットワーク環境の話をするときに今住んでいる物件の現況をここで纏めようと思います。

部屋探し

現在のマンションのネットワーク構成を話す前にどういう視点で部屋を探したかを話します。

コロナ禍での引越にあたり下記条件を不動産屋さんに提示して家探しをお願いしました。

■絶対条件

  • NTTの光を独自に引ける
  • 40A以上の電源契約が可能
  • 各部屋に1つ以上壁コンセントにアースが来てる

■あると嬉しい条件

  • NTT以外のファイバーを引ける(NUROなど)
  • 各部屋に有線LANコンセントがある

もちろんこれ以外にも居住にあたっての条件はありましたが割愛いたします。

有り難い事にすべての条件にあう物件を見つけていただきました。

不動産屋さん曰く、「インターネット追加で引いてもOKですが無料インターネットが各部屋にあるので不要だと思いますよ」との評価でした。

なるほど、ではこれまでマンションの無料ネットワーク成績を振り返ってみよう

  • 1件目:最大100Mbps、30分アクセスがない場合ログイン画面がでてWAN側切断(おかげで毎分pingを打っていた)
  • 2件目:最大10Mbps、ルーター側で帯域制限を掛けているので他世帯に邪魔されず10Mbps確実に出ていたが辛かった……
  • 3件目:無料インターネットなし

無料インターネットなんて信じてはいけないのだ。

さてすぐ使わなくなるだろうが一応速度測定をしてみます。

前言撤回、世の中には信じても良い無料インターネットは存在する。

マンションのネットワーク構成

今回の物件は築浅のため無線APが壁に埋め込まれているタイプでした。

マンション側のルーターからPoEで動作するAPが各世帯に配線され、ユーザーはWiFiパスワードを入れるだけというお手軽仕様です。

D-Link社製DAP-1850ACのようです。

さて、ここで問題が発生します。

まず設定されているWiFiセキュリティがWPA1であることです。接続不可クレームが出ないように低めの設定になっているのでしょう。設定画面のパスワードは不明のため変更ができません。

また有線LANポートが生えているのですがAP側の電源を落とすとこちらも使えなくなる仕様です。そのため別のAPを接続したとしてもセキュリティ強度の低いWiFiが飛んだままになってしまいます。

さらに妥協して使った場合でもクライアント台数が10台を超えると不安定になってしまう問題もありました。

リビング以外の部屋には有線LANポートのみが生えているのですが、最大100Mbps接続になっていました。ついでにリビング側のAPとはVLANで分離されているようでした。 これでどちらもまともには使えない事が分かったので天井裏を覗いて配線を確認します。

大抵のマンションはお風呂場の天井裏に配線が纏められています。

配線を確認したところこのようになってました。

上流PoE付き1G → RJ45延長コネクタ → リビング側AP

上流1G → 10/100スイッチ → 別部屋有線LANポート

令和最新版の貴重な10/100スイッチが使われていて大変ほっこりするお話ですね。

第一世代

配線周りを確認したところ、予備の配線用PF管がありましたのでここにLANケーブルを新規配線します。

用意するのは自作用のLANケーブル、LAN用コネクタ、導線ワイヤ、他機材一式です。

まず、リビングから天井裏まで導線ワイヤを通します。導線ワイヤが天井裏から出てきたらそこにLANケーブルを巻き付けて引き出します。

今回はCAT.6AのLANケーブルを使用したため太く取り回しがしづらいケーブルでしたがPF管に1本だけだったため引っかかる事もなくスムーズに引き出す事ができました。

(風呂場側からLANケーブルを引き出してきた様子。青色のケーブルは既設のAP用CAT.5eケーブル)

ケーブルを通せばあとはお風呂場側でコネクタをかしめます。

リビング側ではPanasonic製のぐっとす情報モジュラジャック CAT.6を取り付けます。壁にLANポートを付けるためのもので書いてあるとおりに線をはめこむだけで施工できる便利な製品です。

なお本来はCAT.6Aの物を使うべきですが節約しました。ケーブル長が10m程度なので恐らく10G通信可能だと想像していますが、理想はCAT.6Aの物を使うべきです。

パナソニック(Panasonic) ぐっとす情報モジュラジャックLAN表示付 CAT6 ホワイト NR3170W

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その後、RJ45用のテスターで導通を確認したら両端に適当なネットワーク機材を接続して通信確認をします。 この時、自分の腕は信用していないので壊れても良いようにUSBイーサネットアダプターを使用しました。これなら壊れても数千円の損害ですみます。

施工後はこのようにスッキリしました。作業中にコンセント周りの具材が一般的によく使われるPanasonic製のものではなく神保電器製の物だったと気づき急いでモノタロウに発注したりと施工完了まで数日時間がかかりました。

あとは元々のAPをオフにして適当に購入したAPを設置すれば完了です。

TP-LinkのDeco M9 Plusはコンパクトで壁掛けできたため採用しました。

この構成は下記のDeco M9 Plusとサードパーティー製の壁掛けアダプターで実現しています。

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これで家中の機材が無線LAN経由で接続されました。WAN側が200Mbs~400Mbps程度で無線LANであることがボトルネックにはなりませんし、LAN内通信もほぼありませんので性能的に困ることはなく運用できていました。

第二世代

第一世代構成で1年ほど過ごしたある日、ふとDHCPで割り当てされたIPアドレスの第四オクテットが194になっている事に気づきました。

マンション内ではポート毎にVLANが切られていますがIPアドレスは/24を共有しています。さて我が家ではIPアドレスをいくつ消費しているでしょうか?

答えは「約50」です。もし似たような人種の人が新規入居したらどうなるでしょうか?マンション全体で割り当て可能IPアドレスがなくなります。

というわけで宅内にルーターを新規設置して多重NATにすることでマンション側のIP割り当てが1個ですむように変更を行います。

第一世代で導入したTP-Linkのルーターを利用しても良いのですがどうせならどこの御家庭にも転がってるRTX1200を有効活用します。

(画像一番下の紫色の機材がRTX1200)

まず新規で別の場所からもう1本LANケーブルを天井裏まで敷設します。また天井裏にギガビット対応のスイッチも設置して他の部屋も同じLAN内で通信できるようにします。

TP-Linkは引き続きAPとして使用しますが設置場所を目立たない別の部屋に設置しました。

またRTX1200はWANを2ポート設定でき通信断時に切り替えができるため、マンション回線とは別にauのpovo回線を設定して障害時は自動切り替えができるようにしました。

(マンション側のLANケーブルを抜いてモバイル回線に切り替わるか試験中の様子)

モバイルルーターとして利用しているのはNEC社製のAterm MR05LN。

4G用モバイルルーターとしては一番良い製品だと思っています。クレードルを利用することでRJ45で有線LAN接続ができ、バッテリーも7割までしか充電しないようにできる設定が存在しているため常時電源に繋いでおいてもバッテリーの劣化を抑えることができます。

NEC Aterm MR05LN クレードルセット PA-MS05LN

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なおマンション側の回線は非常に安定しているため入居以降停止したことは一度もありません。そのためこれからも利用機会は少ないと思います。ただpovo2.0の回線は月額維持費が掛からず必要な時だけ24時間使い放題プランをトッピングすれば良いため、これからも維持していく予定です。

第三世代

これまで宅内の設備は最小限に、回線速度や性能はクラウドでという設計思想で進めてきましたが急激な円安が始まり月額費用が急激に上昇しました。時を同じくして米国のインフレのダブルパンチにも見舞われました。

それだけでなく2022年後半から大量のAI技術が公開され始め個人的に使いたい計算量が爆増しました。

以上の理由でオンプレ回帰ということで宅内にサーバーを設置することにしました。 現状のままサーバーを増やすとRTX1200のLANポート数に不安を感じ、スイッチを新規で購入しました。 一応16ポートのスイッチを所持していましたが将来的に足らない可能性があると思い込みました。何か物を買うときに自己暗示は大切です。

今回選定したのがアライドテレシスのAT-x510-28GTXです。ヤフオクで1万円程度で購入できました。 こちらは10G対応のSFP+ポートが4個、1G対応のRJ45ポートが24個あり実売1万円程度で入手できるスイッチとしては破格の商品です。 むかしは秋葉原で4000円程度で売られていたときもあったのでその時に2-3個買っておけば良かったと後悔しています。

第二世代で導入したRTX1200にAT-x510-28GTXをぶら下げて大量のLANケーブルが室内を這い回るようになり、第一世代のケーブルレス状態の面影は無事なくなりました。

今回はネットワーク構成のお話なのでこの時導入したサーバーについては割愛しますがどこかで纏めようとは思っています。

まとめ

以上ここまでマンションのネットワーク構成仕様およびこれまでの宅内ネットワークの歴史について書きました。 それでは次回はこれを踏まえてWAN側10Gを導入するまでのお話を書きたいと思います。(なお色々あって10G回線は結局契約していません)

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