前回、Ubiquiti Dream Machine Proを導入し10G WANの受け入れ準備ができました。
自宅の10G回線を検討する
今回は引き続き宅内の主要経路の10G化を進めていきます。
今回購入品まとめ
これから都度提示しますが、今回購入した物品まとめです。
商品名 | 金額(購入時) | Amazon | 用途 |
---|---|---|---|
QNAP QSW-308-1C | ¥34,702 | https://amzn.to/3uvd0Wy | 島ハブ |
QNAP QNA-T310G1S | ¥20,000(中古) | https://amzn.to/3Url1Xm | MacBook Pro用NIC |
10Gtek Intel互換NIC | ¥13,999 | https://amzn.to/3HNlRpE | Windowsデスクトップ用NIC |
10Gtek SFP+ DAC 4m | ¥1,203 | https://amzn.to/495wmkf | 4mのSFP+ダイレクトアタッチケーブル |
10Gtek SFP+ DAC 1m | ¥1,890 | https://amzn.to/3StKA7y | 1mのSFP+ダイレクトアタッチケーブル |
10Gtek 10GBase-SR SFP+光モジュール | ¥7,899 | https://amzn.to/3SKuUOw | SFP+光変換モジュール 2個入り |
10Gtek OM3 LC/LC 光ファイバーケーブル 10m | ¥1,399 | https://amzn.to/49ij0AT | 10mの光ファイバーケーブル |
10G対応スイッチ
Ubiquiti Dream Machine Proには10G対応のSFP+ポートが2つ搭載されていますが、LAN用は1つしかありませんので10G対応スイッチが必要です。
メインスイッチとしてルーターの近くに1台、島ハブとして作業用の机の上にもう1台、合計2台のスイッチを選定します。
今回は10Gの接続にはSFP+を利用することにしました。10GBase-Tでの10G利用は周辺機器が高価であり、中古で手に入りやすいSFP+を使い倒します。 少し古い10G接続機材の10GBase-Tは爆熱になるものも多く、業務用として幅広く利用されているSFP+の方が現状では信頼性も高いだろうと考えています。 (元々は10GBase-Tでやるつもりですべての配線をCAT6aにしていたのですがね……)
メインスイッチ
メインスイッチとして必要な機能は以下の通りです。
- 12ポート以上のギガビット10GBase-Tポート(PoE対応だとより良い)
- 4ポート以上のSFP+ポート
- Link Aggregation対応
- 信頼性のある業務用機器で1万円程度
以上です。今回はPoE対応以外は対応している導入済みのアライドテレシス社製のAT-x510-28GTXを引き続き採用します。
令和5年最新版 自宅ネットワークまとめ
PoE対応の不足は別の安いギガビットPoEスイッチを導入することで補います。
島ハブ
島ハブ用スイッチとして必要な機能は以下の通りです。
- 4ポート以上のギガビット10GBase-Tポート
- 3ポート以上のSFP+ポート
- ある程度は信頼性が欲しい
- 机の下に置けるコンパクトさ
以上の条件で探しました。できればUbiquiti社製の製品がよかったのですが、10GBase-TとSFP+が両方利用できるものは1Uサイズしかなく断念しました。
値段だけで見ると最近Amazonで台頭してる格安スイッチの八丁が良いかもと思いました。
XikeStor 非管理2.5gbps スイッチングハブ poe ハブ 6ポート(4x2.5G RJ45 + 2x10G SFP+)ネットワークスイッチ、プラグアンドプレイ、アンマネージド スイッチングハブ、金属筐体、静音冷却、個人や家庭向け | SKS1200-4GPY2XF-P
これ7000円で買えてしまうのかという驚きの価格です。ただ信頼性の面で躊躇しました。メインスイッチほどではないのしろ島ハブが壊れると仕事のメインPCが繋がっているので影響が大きいです。
10G対応だけでいいのであればSFP+を辞めてアライドテレシス社製のAT-XS910/8などもアリなのですが、10GBase-Tでの10Gは価格がこなれて無く厳しいです。
4530R AT-XS910/8 L2スイッチ
最終的に選定したのがQNAP社製のQSW-308-1Cです。
QNAP(キューナップ) () 10GbEスイッチ 3ポート 10GbE SFP+ポート(1つの10GbE SPF+/RJ45コンボポート付き) 1G/100M RJ-45 8ポート QSW-308-1C
3万5千円程度とそこまで高くなく、10GBase-TとSFP+が両方利用可能です。また1ポートのみ10GBase-Tの10G対応ポートとSFP+のコンボポートになっています。 将来的にMac miniを導入する際などに10Gオプションを追加して利用するのも良いかなと思い選定しました。
同社では他にもコンボポートがない物。4ポートすべてがSFP+と10GBase-T 10Gコンボポートの物などもあります。
NIC
続いてクライアント側のNICを選定します。
MacBook Pro
自宅でもクラムシェルモードでメイン機として利用しているのがMacBook Proです。ノートパソコンゆえに10Gの外付けNICを調達するのが大変です。
USBの外付けNICは2.5Gbpsが限界のようです。USB 3.2 Gen2なら理論値で10Gbps出ると思うのですがまだ10G NICは作られてないようです。 となるとThunderbolt接続で探す必要があります。
可能であれば帰宅後、ケーブル1本だけ差せばよい10G対応Thunderbolt dockなどがあれば理想です。
10GBase-Tであれば10G対応のThunderbolt3 dock、OWC社製Thunderbolt Pro Dockを見つけました。
【OWC直営】Thunderbolt Pro Dock (OWCサンダーボルトプロドック)90W充電、10Gイーサネット対応 Thunderbolt3ドック
Thunderbolt dockは高価格帯の製品が多いですがこちらはその中でも高価格な7万円超え……
妥協してNIC単独で探していると、Yahoo!オークションでQNAP社製のQNA-T310G1Sが2万円程度で出ていました。即決です。
QNAP(キューナップ)QNA-T310G1S Windows/Mac PC/QNAP Thunderbolt 3 NAS 10GbEネットワーク SFP+ アダプター
デザインも暖かみがありますし、対向側スイッチもQNAP製なので相性問題はなさそうです。
というわけで机の上でQNAPどうし仲良くしていただきました。
Windows デスクトップ
こちらは簡単です、とくにSFP+のPCIe接続NICは1万円程度で購入できます。
今回は10Gtek社製のIntel X520-DA1/X520-SR1互換NICを購入しました。
今回ケーブル類は10Gtek社から購入しているためそこの相性とAmazonのレビューの評価が良かったため選定となりました。 SFP+のNICはAmazonでも4000円程度の謎のボードが販売されています。ちゃんと動くかどうかわかりませんが格安で入手しやすいのは確かです。
取り付けは差すだけですね。
10Gtek 10G PCI-E NIC ネットワークカード, Intel X520-DA1/X520-SR1互換, シングルSFP+ポート, Intel 82599EN コントローラ, PCI Express イーサネット LANアダプター Windows Server/Linux/VMwareをサポート, PCI-E2.0 X 8, PCサーバ用
ケーブル
DAC
スイッチからPCへは距離が短いためDACで接続します。距離が長いほど太くなっていくため5m前後でDACにするか光ファイバーにするかの分水嶺になるかなと思います。(そもそも5mを超えてくると製品自体があまりないですが……)
今回は4mと1mを一本ずつ購入しました。
4m
10Gtek 10G SFP+ ケーブル, SFP+ DAC Twinaxケーブル, Cisco SFP-H10GB-CU4M、 Meraki、Ubiquiti UniFi、Mikrotik、Intel、Fortinet、 Netgear、Arista、D-Link、Supermicro、TP-Linkなど互換, 4m
1m
10Gtek 10G SFP+ ケーブル, SFP+ DAC Twinaxケーブル, Cisco SFP-H10GB-CU1M、 Meraki、Ubiquiti UniFi、Mikrotik、Intel、Fortinet、 Netgear、Arista、D-Link、Supermicro、TP-Linkなど互換, 1m, 青
SFP+を挿す時いつも思うのですが奥行き長い……
光ファイバー
メインと島スイッチ間は7m程度あるため、今回は10mの光ファイバーケーブルで接続します。
適当な光モジュールと光ファイバーケーブルを調達しました。
10Gtek 10GBase-SR SFP+モジュール, 10G 850nm MMF, 最大300m, 光トランシーバ, Cisco SFP-10G-SR、Meraki MA-SFP-10GB-SR、Netgear、Ubiquiti UF-MM-10G、Mikrotik、D-Link、Supermicro、TP-Linkなど互換 2個入り
OM3 マルチモード デュプレックス LC/LC 10Gb 40Gb 光ファイバーケーブル 50/125μm 10m
新品で買ったので光モジュールは良いお値段でした。この辺は中古を探した方が良いかもしれません。 秋葉原でジャンクなら数百円で転がってたりします。(ジャンクはよく端子の部分が剥き出しで放り投げられているため掃除の必要がありますが掃除がちゃんとできるか心配だったため中古を購入しました)
ちなみに10Gtekの光モジュールはパンダの缶に入っていて可愛かったです。
接続はモジュールをスイッチにブッ刺して、その後に光ファイバーをブッ刺すだけの簡単仕様です。 今回、光ファイバーの清掃用機具を買っていないので絶対に先端を触らないように気をつけました。
次回付け替えることがあれば清掃用のなにかを買わないといけないですね。
速度
以上でWinとMacが一台ずつ10G対応になったのでiPerf3で速度を測ります。
無事良い感じの速度がでました!MTUは1500のままですが、この速度が出るならMTU弄らなくてもいいかなと思いました。
またタスクマネージャーでも10Gbpsらしい速度がでているのを楽しめました。
まとめ
以上、8万円程度で宅内の主要経路を10G化することができました。
スイッチ、NICを中華製の安い物にすれば最安で2-3万円程度での10G化も可能かと思われます。 とりあえずLANから10G化していくハードルはかなり低くなってきていますのでオススメです。
あとは10GBase-T対応のスイッチがもう少し安くなってくれば普通の家庭にも普及していきそうです。 WAN側はすでにeo光での新規申し込みの69%が5G、10G契約とのことです。
関西で光回線を提供する「eo光ネット」で、新規契約者の約7割が10ギガ/5ギガコースを選択【やじうまWatch】
案外2−3年後にはLAN側がすべて10GBase-Tの家庭用ルーターも出てきてるかもしれませんね。